2021年1月20日に開催された「大麻等の薬物対策のあり方検討会」。
タイトルでは大麻等とされているが、議論は主として大麻にフィーチャーされていると感じました。

戦後の日本では、大麻の使用(嗜好・医薬品)は禁じられていますが、戦前においては今とは違いその使用は禁じられてはいませんでした。
ここ数年外国の中では、禁止されていた大麻の使用を合法化する動きをみせています。

特に目立つのはカナダ、アメリカです。
アメリカのオレゴン州では嗜好・医療品としての大麻所持は合法(非犯罪)化されており、カリフォルニア州においても20年以上前から医療用として、2018年1月から嗜好品として売買、所持が合法化されました。

一方、日本では全面的に禁止。この差は何なのか?
また、この手の話をすると腫物にでもさわる扱いを受けるのは周知の事実。
今後、日本も他国を追随する動きを見せるのか?
個人的に興味が湧きます。

大麻に関する法律(抜粋)

所持を禁じられている大麻は次のものです。

大麻取締法(昭和23年法律第124号)

第一条 この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。

e-Govより(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000124)

全ての人が大麻を所持してはならないのではなく、都道府県知事の免許を受けた栽培者や研究者は所持、使用をその目的の範囲内で認められています。
それ以外の人は、所持することは禁止されています。

第二条 この法律で「大麻取扱者」とは、大麻栽培者及び大麻研究者をいう。
 この法律で「大麻栽培者」とは、都道府県知事の免許を受けて、繊維若しくは種子を採取する目的で、大麻草を栽培する者をいう。
 この法律で「大麻研究者」とは、都道府県知事の免許を受けて、大麻を研究する目的で大麻草を栽培し、又は大麻を使用する者をいう。

第三条 大麻取扱者でなければ大麻を所持し、栽培し、譲り受け、譲り渡し、又は研究のため使用してはならない。
 この法律の規定により大麻を所持することができる者は、大麻をその所持する目的以外の目的に使用してはならない。

e-Govより(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000124)

そして以下の行為は全ての人が禁止されています。

  • 大麻の輸出入の禁止
  • 大麻を原料とする医薬品の製造、施用の禁止
  • 大麻を原料とする医薬品の施用を受けることの禁止
  • 医薬関係者に対する特定の方法以外での大麻に関する広告の禁止。

第四条 何人も次に掲げる行為をしてはならない。
 大麻を輸入し、又は輸出すること(大麻研究者が、厚生労働大臣の許可を受けて、大麻を輸入し、又は輸出する場合を除く。)。
 大麻から製造された医薬品を施用し、又は施用のため交付すること。
 大麻から製造された医薬品の施用を受けること。
 医事若しくは薬事又は自然科学に関する記事を掲載する医薬関係者等(医薬関係者又は自然科学に関する研究に従事する者をいう。以下この号において同じ。)向けの新聞又は雑誌により行う場合その他主として医薬関係者等を対象として行う場合のほか、大麻に関する広告を行うこと。
 前項第一号の規定による大麻の輸入又は輸出の許可を受けようとする大麻研究者は、厚生労働省令で定めるところにより、その研究に従事する施設の所在地の都道府県知事を経由して厚生労働大臣に申請書を提出しなければならない。

e-Govより(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000124)

例外的に、厚生労働大臣、大麻に関する犯罪鑑識をする国および都道府県の機関に勤務する職員は輸入、譲り受けをすることができるとされています。

第二十二条の三 厚生労働大臣は、この法律の規定にかかわらず、大麻に関する犯罪鑑識の用に供する大麻を輸入し、又は譲り受けることができる。
 厚生労働大臣は、前項の規定により輸入し、又は譲り受けた大麻を、大麻に関する犯罪鑑識を行う国又は都道府県の機関に交付するものとする。
 前項の機関に勤務する職員は、当該機関が同項の規定により厚生労働大臣から交付を受けた大麻を、大麻に関する犯罪鑑識のため、使用し、又は所持することができる。
 第二項の規定により厚生労働大臣から大麻の交付を受けた機関の長は、帳簿を備え、これに、大麻に関する犯罪鑑識のため使用した大麻の品名及び数量並びにその年月日その他厚生労働省令で定める事項を記載しなければならない。
 厚生労働大臣は、外国政府から大麻に関する犯罪鑑識の用に供する大麻を輸入したい旨の要請があつたときは、この法律の規定にかかわらず、第一項の規定により輸入し、若しくは譲り受けた大麻又は法令の規定により国庫に帰属した大麻を、当該外国政府に輸出することができる。

e-Govより(https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC0000000124)

そもそも何で禁止されていたのか?

戦前の日本では、大麻の栽培、使用は日常でおこなわれていました。しかし、戦後GHQの占領政策によって大麻の使用は禁止され現在に至っています。
何故、占領下において禁止とされたかは諸説あるようですが、はっきりとした理由は存じません。そもそもアメリカ国内で禁止されていたことが大きな理由と考えています。だって、日本はアメリカに逆らえないから。。。

大麻はゲートウェイドラッグだから軽い気持ちで使用してしまう。そうすると次のハードドラッグへ進みやすくなるので、それを防ぐために禁止していると言われることもあります。ポスター等で表示されてたりしますね。

配布されている資料をみると、薬物乱用による影響が載ってありました。ただその度合いは+-で表示されており、正確な意味は読み取れません。おそらく医療関係者であれば直ぐ分かるものでしょう。

資料から読み取れるに情報として精神依存は軽度、身体依存は無し、精神病を引き起こす作用は軽度。
ヘロイン、モルヒネ、コカイン、覚せい剤などの精神依存度と比べると、かわいいというか殆ど影響ないレベルと思えます。

しかも他の薬物と違い、大麻は植物そのもの(成熟した茎、種子、それらから作られる製品以外)に所持規制がかけられているレアなもの。同じように植物から作られるコカインでも、コカ葉のみが麻薬指定、コカの木は、麻薬原料としての規制と部分的な規制に留まっています。

なぜ、大麻に関しては、これほどまでに厳格なのだろうか。それについては、検討会に参加している委員からも疑問の声が上がっています。

また、面白いことに、日本国内では大麻使用での人体への影響を証明するエビデンスが無いと発表されています。
外国においてはデータがあるようだが、国内にはデータと呼べるほどの研究結果が無いと。

つまりは、他国のデータを基に、人体へ影響あるからダメだと、ゲートウェイドラッグだからダメだと規制されていると判断できます。
手元にはその根拠となるものが無いのに・・・

と、これを書いている時に、NHKが医療用大麻解禁のニュースを流しました。

今までは、「医療用大麻など有り得ない!」との論調で医療界、マスコミは共通していました。しかし、どうやらその連携が崩れ始めたようです。これからは、解禁派と禁止派でバチバチやり合うことになるでしょう。

そもそも禁止にするエビデンスが存在しないのに、精神疾患になると散々PRしてきたことは、国民を欺いていたと言われてもおかしくないレベルです。

私見では・・・

ビジネス思考では、医療用大麻およびその製品の製造、輸入は間違いなく解禁になると判断できます。

アメリカ・カナダ等の国々が解禁の流れになっている中、日本だけが外圧を受けながら禁止を貫くなど不可能です。

そもそも禁止政策を指導してきたアメリカが解禁しているんですから。アメリカからの情報では、事実確認は取れてませんが、カリフォルニア州では過去のマリファナ所持・使用によって服役していた人の犯罪記録を抹消したとの話もあります。

詰まるところ、メリットとデメリットを見て、国民の利益が大きい方が採用されることでしょう。

精神依存云々を取り上げると、飲酒はどうなんだっていうことにもなります。アルコール依存症はそれこそ廃人へまっしぐらだと個人的に認識していますが、嗜好品としてアルコール摂取は禁止になる気配はありません。

次回以降の検討会資料を読むことを楽しみにしています。